さいたま市内をはじめ、蓮田市、上尾市、春日部市、川口市など埼玉南部一円にてお墓のお仕事をしております、有限会社石の富士家の安部です。思い出の里普通墓地にて、両家墓にするための墓石の彫刻、色入れをさせていただきましたので、ご紹介いたします。

 

思い出の里普通墓地　文字彫り直し　金塗料入れ

 

ホームページをご覧になったお客様から、いまお持ちのお墓についてご相談をいただきました。さいたま市の思い出の里霊園にお墓があるということで、早速現地確認に向かいました。

 

こちらがご相談いただいたお墓です。普通墓地にありました。黒御影石の和型墓石で、棹石の正面にはご家名が入っています。お施主様は嫁がれたお嬢様お二人のお母様で、お二人のうちのお一方がこのお墓を継がれることになったので、ご苗字の違う娘様ご一家が継がれても問題ないお墓にしたいとご希望でした。昨年思い立たれて他の石屋さんにも相談されたそうですが、思ったよりも見積もりの費用がかかったことからどうしようかと悩まれていて、ごく最近霊園の近くにお引越しされたことを機に、「自分が元気なうちに工事をしよう」と、ホームページを見かけた当店にご相談くださったとのことでした。

 

工事内容としては、棹石正面の「○○家之墓」という彫刻を「先祖代々之墓」に変更し、その下の上台前面に、印のように二つのご家名を新たに彫刻します。文字色を金色にしたいとご希望でしたので、水鉢前面の家紋部分、外柵袖石の家紋と、区画番号とお名前の部分も同じく金色を入れる形でお見積りを差し上げました。ご依頼いただくことができ、早速工事に入りました。

 

お墓は上台から上を一旦取り外して、工場へ持ち帰りました。一番上の棹石は、前面を削り取って磨いて彫刻をし直します。上台はきれいにお掃除をしてから前面に二つのご家名を彫刻し、金色を入れました。お写真は、加工を終えた上台を下台に据え付けるところです。

 

四隅の免震パッドと２種類のボンドを併用して、しっかりと免震施工で据え付けます。地震などの揺れにも強く、安心してお参りいただけるお墓になります。

 

こちらは彫刻を終えた棹石です。クレーンで吊り上げて据えていきます。

 

手を添えて慎重に下ろしながら、こちらも免震施工で据えていきます。

 

こちらは外柵の門柱・袖石部分です。区画番号の上のお名前は変更せずそのままで、色だけを入れます。

 

家紋はもともとの塗料の青い色が少し残っています。塗料を入れる前に、きれいに仕上がるよう養生して準備をしています。

 

金の塗料を入れたところです。塗料が飛び散って石を汚さないように、しっかりと養生しています。色を入れたら、シートをはがしてきれいに拭き上げて完成です。

 

工事完了です！

棹石の正面は、文字彫刻の部分を数ミリ削り落として、新たに彫刻をして色を入れています。水鉢前面の家紋も色を入れました。また、ねじ式の花立を落とし込み式へ加工、ステンレスの花筒を入れています。花筒は着脱できて丸洗いできるので、お水の交換が楽で清潔です。

 

お引き渡しも無事に終えました。ご覧になったお施主様は手を叩いて、「思った通りにやってくれた！」ととても喜んでくださいました！^^ 自分が元気なうちに、受け継ぐ子どものためにお墓の修理等をしたいというご相談はたびたびいただきます。お墓に携わる者としてこれまで色々なケースを見てきましたが、今回の工事では、棹石等を取り外す着工の時には娘様とそのご長男様もお越しくださって、これからお墓を守っていく親子三代で見守って下さるなど、とてもよい受け継ぎ方だなあと思いましたし、それをお手伝いして間近で見ることができ、本当によかったなと感じています。とはいえ、せっかく思った通りに仕上がったお墓ですので、まだまだお元気で、これからも末永くお参りいただけると嬉しい限りです。お参りをされていて気になる点や、お困りのこと等ございましたら、いつでもご連絡くださいませ^^