インド産黒御影Y-1とG654平和で作成したお墓が完成。かわいらしいお地蔵様が見守るお墓、埼玉県蓮田市のお寺様墓地にて
さいたま市内をはじめ、蓮田市、上尾市、春日部市、川口市など埼玉南部一円にてお墓のお仕事をしております、有限会社石の富士家の安部です。今回は埼玉県蓮田市のお寺様墓地で、インド産黒御影Y-1とG654平和で作成したお墓が完成しましたので、ご紹介いたします!
【完成したお墓です】
お寺様からのご紹介でお話しいただきました。今回のお客様は、建築関係のお仕事をされている方で、石材やデザイン等についても詳しい方でした。お墓についてもご希望が色々とおありで、色合いやデザイン等にもこだわっていらっしゃったので、そのご要望を伺いながら、それに沿った色々なご提案をさせていただいたり、逆にお客様からご提案くださったりというかたちでお墓作りを進めていきました。
工事の様子と完成したお墓を見ていただきながら、その詳細をご紹介していきたいと思います。
まずは職人が、工事を始める前に準備をしています。周囲のお墓を確認して、キズや欠けが見られる場合は、念のために写真を撮っておきます。細心の注意を払って工事をすすめますが、万一の際のための準備です。
土を掘り下げたところです。だいたい30cmほど掘り下げました。地盤が良いときは、だいたこのくらいの深さまで掘っています。
グリ石を入れて転圧をかけます。しっかりと地盤を固めます。基礎工事の際、この工程はとても大切なところです。地盤の状態を見ながら、丁寧に進めます。
鉄筋を組んでいます。コンクリートの背骨になる鉄筋です。おおよそ決められた間隔で組んでいきます。お隣のお墓や後方の壁に、養生のためのシートを貼って、コンクリートが飛び散って付かないように養生しています。
コンクリートを流し込みました。養生のシートは、基礎がくっついてしまわないようにお隣との縁切りの意味もあります。もし将来的にどちらかのお墓を取り壊したりすることになっても、基礎の部分はこうして縁切りしてありますので、問題ありません。表面をきれいにならして、養生して基礎が完成します。真ん中の穴は、納骨室内の水抜き穴です。
基礎工事が終わり、外柵の据え付けが始まりました。ドリルで金具を取り付けるための穴をあけています。
地震対策のためのL字の金具を、このように設置しました。上の金具は石と石をしっかりと固定して、ズレや開きを防ぎます。下の金具は基礎コンクリートと外柵を固定する金具です。
L字金具は、このように四隅に2つずつ設置しました。工事が終わると見えなくなってしまう部分ですので、建築関係のお仕事をされているお客様にも安心していただけるように、写真を撮って後日ご覧いただきました。
納骨室を作成し、お墓の据え付けを進めていきます。
納骨室内部はこのように、すべて石作りです。このあたりでは昔から、内寸幅2尺×奥行き3尺という基準があるのですが、弊社では少し広めの幅2尺2寸に設計しています。この広さであれば、関東で主流の7寸のお骨壷でも横並びに3列並べることができます。今回は縦に5列並べることができますので、合計15個のお骨壷を収めることができます。
その後、拝石や香炉等を据え付けて、完成です!
お墓本体と墓誌は、インド産黒御影Y-1で作成しました。外柵のグレーの石は、G654平和という石です。
石塔の「ありがとう」の文字は、お客様のご希望で入れました。この文字はお客様がご自分で探してきてくださったものです。文字の周りには桜の花の彫刻をあしらいました。
香炉の脇にはかわいらしい対のお地蔵様を配置しました。亡くなられたお母様が、旅行に行かれるたびにお地蔵様のマスコットを買って大切にされていたそうで、中でも一番気に入っていらっしゃったものがあり、「これに似たものを作れませんか?」とご相談いただきました。
こちらがそのマスコットです。かわいらしい表情のお地蔵様です。ひとつはご自宅に、ひとつはお墓に置いていただけるようにと2つお作りしましたが、「2つで対になっているのがかわいいね」とお客様が気に入ってくださり、お墓に2つとも置かせていただくことになりました。実際とてもかわいらしく仕上がっていて、当社のマスコットにしたいくらいです^^
水鉢の正面にも桜の花の彫刻を入れました。お墓の入り口には、デザイン性のある滑り止めを設けました。
完成の様子をご覧になったお客様には、「素敵ですね~!」「お地蔵様もかわいい!」と大変喜んでいただけました^^ 全体に丸みのある柔らかいイメージで、明るくデザイン性のあるお墓に仕上がりました。お母さんらしいお墓になりました!ともおっしゃっていただけて、お客様のイメージ通り、もしくはイメージ以上に仕上げることができたかなとホッとしました。
今回は、建築やデザイン等について詳しいお客様で、理想のお墓についてのイメージやお考えを明確にお持ちでした。ですので、こちらから「こういったものはどうでしょう?」というようなご提案をするというよりも、お客様の「こんなお墓にしたい!」というご希望を実現すべくお手伝いをして、ご一緒に作り上げたという感覚をより強く感じました。勉強になることもとても多く、私にとっても印象深いお墓作りになりました。ありがとうございました。
かわいらしいお地蔵様の見守るお墓は、お客様やご家族様にとってもより愛着のあるお墓になったと思います。末永く大切にお参りいただけるとうれしいです。